- 2012-12-30 (日) 12:04
- Fishing | soliloquio -ひとりごと-
年末年始なので、多分に独りゴトを兼ねた読書日記。
最近はホント寒いので。外で本を開くにもタンブラー持参して、温かいココアを入れてもらいます。
これで結構長い時間持ちます。
本棚を見られるのは、裸を見られるよりも恥ずかしいわぁ。
そんなことを言っている友人がいるのですが、ちょっとだけ…わかります。
おもしろかった10冊(小説) 2012年
No. | 書名 | 詳細 |
1 | わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡 | 塩野七生 新潮社 (2010/4/24) ISBN-10: 4101181381 |
2 | ビブリア古書堂の事件手帖 | 三上延 アスキーメディアワークス (2011/3/25) ISBN-10: 4048704699 |
3 | 海の都の物語 | 塩野七生 新潮社 (2009/5/28) ISBN-10: 4101181322 |
4 | チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 | 塩野七生 新潮社 (1982/09) ISBN-10: 4101181020 |
5 | 凍りのくじら | 辻村深月 講談社 (2008/11/14) ISBN-10: 4062762005 |
6 | ラブアンドポップ トパーズ | 村上龍 幻冬舎 (1997/12) ISBN-10: 4877285490 |
7 | 巷説百物語 | 京極夏彦 角川書店 (2003/06) ISBN-10: 4043620020 |
8 | 光待つ場所へ | 辻村深月 講談社 (2010/6/24)ISBN-10: 4062162512 |
9 | 珈琲店タレーランの事件簿 | 岡崎琢磨 宝島社 (2012/8/4)ISBN-10: 4800200725 |
10 | 夜明けの森、夕暮れの谷 | 湯川 豊 マガジンハウス (2005/7/14)ISBN-10: 4838715161 |
短いですが、いくつかの簡単なレビュー&雑感。
センスなくてすいません。。。
ビブリア古書堂の事件手帖
ラノベです。読みやすいです。ペロッと3巻までいただきました。創作って時代性があればとりあえず大丈夫と思うのですが、これもそういうラノベなのでは。
さもありなん、本には物語が描かれています。そして、その本それ自体にも、多くの人の手に渡りそこで紡がれてきたモノガタリがある。
ビブリア古書堂の美人店主が、そんな本と人にまつわる謎を解き明かしていくストーリー。ミステリーですが、人が殺されるわけでもないので、穏やかな気持ちで読むことができます。
余談ですが、舞台は鎌倉や茅ケ崎あたりなので、読んでいて親近感がわきます。実は、藤沢のとある本屋さんによく行くのですが、小説コーナーの一角に著者のサイン色紙が飾ってあるんです。幼い頃からお世話になりました、と書いてあります。思わず、カバー違いを2冊買っちゃいました。
海の都の物語
ARIA、ガンスリンガー・ガールetc。最近はイタリアという国が気になってしかたありません。
ヴェネチアと聞いて一般にイメージされるのは「水の都、綺麗な都市と景観」あたりかな。
けれども、国家というより都市が世界を形成してきた時代からヴェネチアの姿を追うことで、これらイメージは払拭されます。
ロレンツォのようなヒーローを描けるフィレンツェに対し、カリスマの不在、アンチヒーローに徹したベネチアの姿は一見すると地味に映るかもしれません。
しかし、なぜヴェネチアだけが長きにわたり、内なる平静と外なる独立を維持できたのか。小説と歴史書の中間をいく著者にこそ惹かれます。
夜明けの森、夕暮れの谷
「釣りの上手い人は、釣りの文書など書かない。逆に言うと、書きたがるのは釣りの上手くない人に限る。」
著者も書いていますが、これは僕とも一致した結論です。これはかなりの確率で当たっていると思います。
「数とサイズ、タックル機能への偏重、テクニックの新旧と優劣etc」
今の釣りは、そんな浅知恵だけが肩で風をきっている。
楽しみを自分で見つけることから目をそむけ、メディアや他者から提供される、安易で分かりやすい価値・快楽にすがっているようにも見えます。
否付和雷同!これは僕の中二病的な反骨精神のせいでしょうか?まぁ、たぶんそっか。
まぁ、それを差し引いても、四季折々の渓相を描き、イワナと戯れる著者を見ていると、釣りってもっと深い向き合い・楽しみ方がある。そんな風に思えてきます。
釣りの深い楽しみ方。その答えは各々が見つけるものだとは思いますが、フライにのめりこむ理由もここにあると思っています。
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