- 2017-09-08 (金) 23:26
- Fishing
夏は釣り旅に出る。青木湖へ、木崎湖へ行く。
周囲のアングラーにそう告げたら、予想以上に驚かれた。
難しいフィールドというのもあったのだろう。釣りのコトわかってないなあ。そう思われたかもしれない。
青木湖や木崎湖は、僕とサークルを共にしたメンバーにとっては、懐かしいフィールド。
それがたとえどれだけ釣れない湖であってもだ。
しかし、意外と思われるかもしれないが、私はこの湖に対してそれほど強い感慨はない。
青木湖、木崎湖、どちらも好きだけれど、もはやホームと呼べるほどには精通はしていないのだ。
「学問のすゝめ」を説いた福澤先生は、同時に「学問に凝るなかれ」と言った。
青木湖に凝るなかれ。木崎湖に凝るなかれ。何も悲しむことは無い。
目的は釣り旅を楽しむこと、ただ一つ、それだけなのだ。
金曜日の夜、仕事を終えて慌てて準備してから桜木町駅え待ち合わせをする。
一年に数回会うか会わないかのメンバーだが、何の違和感もなしに会話が弾む。
こういったところは釣魚会ならではの絆と言ってよいだろう。
レンタカーに荷物を積み込み、長野へは4時間程度の道のりだ。
青木湖は時が止まったような湖だ。いつ訪れても懐かしい風景が広がっている。
今回は、現役生と卒業生との合同釣行だったから、ボートは5隻用意してもらった。
もう青木湖のボート屋のおばちゃんとも長い付き合いになるが、来るたびにいつまでも元気で、と声をかける。
夏のキャンプシーズンということもあり、湖畔には多くの人々が水と戯れている。
けれども、湖の奥へ奥へと進んでいくと、次第に人影も少なくなる。
こんな不思議な場所はあっただろうか。
長い間この湖に通っている割に、釣行回数は少ないせいだろう。知らない風景がまだまだある。
ただジブリ的な風景と、鬱蒼とした緑の奥へつづく階段に引き込まれそうになる。
この場所で、20~25cm程度の子バスを連続でキャッチした。
あまりの暑さに行水する多田君。
気持ち良さそうだ。しかし、日焼けが心配だ。
たしかここは犬神家の撮影場所ではなかっただろうか。
ランチは皆と湖畔で。そう決めていた。
早い時間から買い出しに向かった。パン・ド・カンパーニュは、この地ではちょとばかり有名なパン屋さん。
ピザも提供していて、これが実に美味しい。すっかり別の菓子パンを頬張る芹澤くんだが、スマホの操作は出会い系っぽい。
大町市のスーパーで冷たい飲み物も追加して、青木湖へ戻る。
買い出しを終えて湖に戻ったら、正午過ぎに現役生が簗場駅に到着。
車で迎えに行くも、5人+荷物に対して1台の車は小さすぎた。
青木湖までのわずかな道のりは、ぎゅうぎゅう詰めで我慢してもらう。
ランチは、ピザをメインにパン・ド・カンパーニュ、クルミパン、ハムとチーズ。
たいして豪華なランチというわけでもないが、皆で食べると美味しく感じられるから不思議だ。
もちろんピザは好評だったが、僕はクルミパンが大好きなので、そればかり食べていた。
今年の青木湖はなかなか好調だった。
午前中に多田君が35cmオーバーをキャッチした他、皆が30cm近いスモールマウスバスを手にしていた。
ルアーもハードベイト、ソフトベイトそれぞれに反応があった。現役生も数釣りができたようで、一安心。
夏の夕暮れはいい。それに釣りが絡めばさらにいい。
あと一投、あと一投。いつまでたっても踏ん切りがつかない。
やめられない気持ちはわかるが、木崎湖キャンプ場へ移動する。
今回お世話になったのは木崎湖の北側に位置するキャンプ場。
湖畔のバンガローはそれなりの年数が経っていたが、ロケーションは素晴らしかった。
もっとゆっくり出来ればいいのけど、とにかく慌ただしい2日間だった。
夏の遠征で、何が楽しみかと言うと、バーベキューだろう。
多めに買い込んだお肉、こんなに要らないだろうと思っていた野菜も、すごい勢いで売れていく。
楽しい時間であったが、片づけそっちのけで釣りをする子もいたのだから困ったものだ。
社会ではチームワークが重んじられる、協調するという視点をどうか大事にしてほしい。
翌日の木崎湖に備えて早く寝るはずであったが、思った以上に仲間との釣り談義が弾み、すっかり深夜になってしまった。
前日は仕事上がりからほとんど徹夜だったにもかかわらず、我ながらバカだと思う。
翌日は朝から雨になった。いや、正確には朝は雨であった。
心配そうに湖を見つめる卒業生一同であったが、雨の釣りが大好きな僕としては願ったりかなったり。
そう思っていたのもつかの間。太陽が顔を出して、真夏日になった。
当日は朝からムーンライトに乗ってかけつけた飯田くんも参加してくれたのだから、嬉しい。
この日は釣魚会恒例の木崎湖トーナメントを予定していた。
ただトーナメントといっても、目的は競い合うことではなく、仲間達との交流を深めること。
基本的に卒業生と現役生でチームを組み、1日釣りをしてもらう。
キャンプ場からの撤収作業もあったため、僕自身は釣りをするのが遅れたが、湖をまわりながら見た皆の釣りについて、少し書いてみたい。
1年の田中君と多田君のチーム。
結果からいうと2位であったが、安定感のある釣りで、揃えてきた1匹あたりの魚の平均重量はトップであった。
2人ともソフトベイトがメインだったみたいだが、カクルなどの大型トップウォーターも投げており、見ていて面白かった。
無意識のうちに山上湖の難しいフィールドへのアジャストが出来ている印象であった。
2年の大川君と西村君のチーム。
西村君はバス釣りに関しては長いブランクがあったにも関わらず、しっかり釣って、また下級生にも釣らせてくれた。
実は今回、僕が木崎湖で釣りをした中でも何度かポイントバッティングしたのが西村艇であった。
ポイント選定は素晴らしく、食わせのタイミングが合わされば、好釣果をいつだしてもおかしくないように思えた。
2年の佐藤君と磯貝君。
2人とも現役生ではあったがバス釣りをメインにしている子たちとのことでチームを組んでもらった。
今回、ビッグフィッシュを釣って優勝したのだが、ちょうどこの写真を撮った後にその魚を釣っていた。
メインに組んでいたのはソフトベイトでもダウンショット等だろうか。タックルにもこだわりが感じられた。
最後は2年の安達君と飯田君。
今回は残念ながらノーフィッシュだったが、飯田くんはブランクも長くあまり釣りに行けていなかった点を考慮すれば仕方ないだろう。
安達君はバス釣りをメインにやっている印象だが、大味な釣りが好きな点で青木湖、木崎湖はアウェイであるのかもしれない。
あらためて釣りの難しさを改めて教えられた気がした。今後もどうかこの湖を嫌いにならずに挑戦してほしい。
と、ここまで偉そうに書いておいて私自身はどうだったか。
タフでした、なんでこうなっちゃうかなぁ~オレったらよぉ。
理想の釣り、理想の1尾、難しいものだ。
1日の釣りを終えて、桟橋で語り合う仲間達が印象的だった。
企画から当日のサポートまで、なんとかやり遂げたというのが正直な感想だ。
少しでも想いでに残る夏の釣行を演出できたのであれば、嬉しいのだが。
また、今回の企画では本当に多くの方のお世話になった。
現役生のサポートを卒業生の全員が快諾してくれたし、参加出来なかった市毛君からも景品のサポートがあった。
美味しいお酒を提供してくれたOBの皆さま含め、本当にありがとうございました。
旅の終わりは、星湖亭前の桟橋で記念撮影。釣魚会の歴史に、また新たな1ページ。
慶應義塾の三色旗は、釣魚会60周年記念の際、OB会から現役生へ寄贈されたものだ。
夏遠征に次回があるとするならば、もっと大人数で出来ればいいのだが。
そもそも今回の遠征は、現役サークル活性化の一助になればとの想いからスタートしている。
サークルにまとまりがなく、また大学への申請も1年以上空いてしまっている。
母体が無くなれば、釣りを通したかけがえのない出会いの場も無くなってしまう。
やりたい釣りを好き勝ってやいるだけならば、別に釣魚会でなくてもできる。
サークルで出会った仲間、先輩がいたからこそ出会えた世界があったのではないだろうか。
少しでもこのサークルへの想うところがあるのならば、後輩のために、自分のために、動いて欲しいと願っている。
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