- 2014-10-05 (日) 23:00
- Fishing
魚野川水系、渓流遡行。
渇水が進み、厳しい展開となりました。
揺れるみなもに、つむぐ蒼。この夏の釣行は、またひとついい思い出になりました。
夏の終わり。今年はシーズン終盤になってから、幾度となく魚野川水系に通いました。
季節がら、あいにく川は渇水状態でしたが、思う存分夏のおわりのトラウトフィッシングを楽しめたと思います!
雲の輪郭が少しだけやわらかくなって、朝夕の空気も肌寒く感じる季節になりました。
ただ、川を歩くと、まだ夏の昆虫を目にする機会が多かった今回の釣行。
あいにく、蝶しか撮影できませんでしたが、大きなクワガタ(逃げられた。。)も見つけることができました。
今回の釣行では支流での釣りに大部分の時間を使いました。
本流での釣りは、別途文章を分けて書きましたが、朝マヅメを本流で費やし、朝ご飯を食べてから支流へ向かうといった具合。
ただ、川は予想外の渇水でした。
写真は遡行距離をとって、やっと見つけた水量のあるエリア。それ以外は、おいおい大丈夫か?といった渇水。
とにかく歩いて、少しでも水量のあるエリアを見つけることを心掛けました。
あまりの渇水で、ノー感じ。攻めあぐねていたとき。
水深30cmに満たない、インレットから出てくれたヤマメ。かわいいサイズです。
ルアーは多元変奏「奏」の40mm、渇水時の渋いときは、サイズが小さいルアーが効果的のように思えます。
小魚というより、むしろ昆虫系を意識して、シェード下を狙い、着水から数アクションで口を使わせるやり方です。
今思えば、この一尾が引き金になって、今回の支流の釣果がはじきだされたと思います。
つづけて同じストリームの反転流ででてくれた、イワナ。
これもサイズはさほどありませんが、体色のオレンジが印象的な一尾でした。
地元のアングラーに聞くに、このオレンジがかった体色が、この流れの地のイワナの特色なのだそう。
ふむふむ…。そうなのか。
マクロ設定で撮影した、イワナの顔つき。
やっぱり、ちょっとオレンジがかっている気がします。
今回の釣行では、オリンパスOM-Dに M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ の組み合わせで挑みました。
通常ズームから、マクロモードの切り替えが容易なので、あまり重いカメラを持ち歩けない遡行にはもってこいです。
こちらは、2回目の釣行で訪れた支流の溜まり。
一見すると水量が豊富のようにも見えますが、ほとんどのスポットで初回の釣行時よりも水量が減っていました。
渇水時は釣りが難しい、とよく言われます。
ただ、そのむずかしさを省察すると、いくつかあると思います。
渇水時の釣りの難しさの一つ。
それは、ルアートレースの距離が取れないことだと思います。
いいかえるならば、喰わせの距離を確保できないこと。
せっかくイイ感じのプールを見つけても、トゥイッチやターンをさせる距離が短く、魚が飛び出してきても、喰いきらないということを何度も体験しました。
こういう魚って、岩陰から飛び出して、一度食い損ねると、二度目はなかったりします。
写真は、細い流れの流心から出た一尾。
サイズは小さくとも、厳しい状況のなか、自分のルアーにでてくれた一尾には、素直に感動します。
渇水時の釣りの難しさのもう一つは、アングラーが勝手に、魚はいないと判断してしまうこと。
魚釣りは、魚がいない、釣れないと思った瞬間、本当に釣れなくなると思います。
結果として、今回の釣行では、魚達は当初予想した流れよりも、より速い部分、より深い部分にいました。
水がないからといって魚がいなくなるわけではなく、流心のど真ん中や、インレットの反転流の中などに集中していました。
ルアーの移動距離を抑え、一点でアクションさせ、かつ見切れらないように動かすことを心掛けると、数が伸びてきました。
まぁ、かわいいサイズが多いのですが。
ただ、数を釣りでリズムがつかめてくると、サイズもまた伸びてきました。
あいあにくメジャーは持ち合わせていないのですが、40cm枠のネットから尾びれがあふれる魚を何尾か釣ることもできました。
写真は、急流のど真ん中でターンさせて食わせたイワナ。背のグリーンがとても印象的です。
まどろむような流れです。
渓流最盛期の流れは、もっと澄んだ、速いながれなのでしょうか…
水面に雲が映り込んでしました。
夕暮れのプライムタイムになる頃までに、遡行距離をとにかく稼ぎ、良さそうなエリアを幾つか見つけておきました。
ちょうど太陽が山に向かって傾き始めたころ合いを見図って、それら目ぼしをつけたストリームに入ります。
やっぱり夕方はいいです。ドンッと出た、イワナ、良型。
本流で釣った魚にはかないませんが、それでも尺はあります。
これでいいの!これで!(マニアックな田辺哲男の物真似)
さらに、良型を追加してゆきます。
夕刻で食いもたってくると、一度バイトをミスっても、フォローをいれることで、セカンドバイトを誘うことができました。
ルアーは大好きなティグリスのものです。
釣行2回目、最後の一尾となったイワナ。
良型である以上に、夕日に照らされて、キラキラと輝くオレンジが印象的でした。
時間が経つのを忘れて、流れの中を昇り続けました。
気が付いたら、あたりは薄暗くなっていました。
釣行3回目は、禁漁2日前でした。
渇水はさらに進み、前回魚を釣った多くのポイントが干上がっている状況でした。
かぁ~タフいっすね。
一日やって、2尾でした。
けれども、苦労して釣った魚だからこそ、カワイイものです。
サイズも尺超え、地のイワナ。
このオレンジも、今季は見納めと思うと、少しさみしいですね(苦笑)
ああ、いつかこうやって終わり(禁漁)の日がくるんですね、ありがとうございました。
後記のようなもの
今回の釣行では、縁あって、地元のとある方にトラウト釣りを教えていただきました。
ポイントまで連れて行ってもらうガイドではなく、あくまで現場でのレクチャーです。
それも、随分と厳しく教えてもらいました(笑)
思うところがあって少しだけ綴るならば…
正直、これまでの自分のトラウトの釣りが、なんてファジーだったんだろと思いました。
言い換えるならば、流れの読み方を知らなかったということに集約できると思います。
近頃のメディアの影響もあるかと思いますが、特にバスやシーバスをやってきたアングラーからみれば、
キャスティングの正確性ばかりに目がいってしまう傾向が多々あると思います。
たしかに、トラウトの釣りにおいても、対岸のボサ下を打つようなシチュエーションはあり、ピンに入る、入らないというのは
重要になることもあります。
けれども、あくまで流れを読めるか否かが、釣るための実践的なルアーの流し方が大切なことを教わりました。
流心はどこで、自分の1回、1回のキャストがその流心のどこを狙うのか?
左よりか、右寄りか? どこでターンをかけるのか? 何回かけるのか?そのターンに障害物がからんだのか?
集中力を維持するのは難しいのですが、1キャスト、1キャストを意識化してゆく。。
最初は戸惑い、逆に魚が釣れなくなったかのような気分になりました。
事実、初回の釣行時は、状況は良かったにもかかわらず、ほんとに、釣れなかったと思います。
ただ、最初の1尾に可能性を見出し、2尾で感覚を掴むと、3尾目には確信に変わっていました。
これでいいの、これで!と、1尾、1尾をかけるために、ヨッシャ!って感じでした(苦笑)。
おそらく、アングラーが思う以上に、魚がルアーを見切るというのは、早い段階にあります。
だからこそ、1キャスト、1キャストに意味を持たせることが重要だと考えました。
この感覚が他の釣りにもきっと応用できると思います。
自分は、何か1つの釣りで秀でたものを持っているタイプのアングラーではないと思うのですが…
今回のように、ソルトルアーをトラウトの釣りに持ち込み、試し、トラウトのメソッドをバスに応用するとった具合に、
色々と楽しむことが、きっと、好きなんだと思います。
Inspiration、ヒラメキとか、大事にしたいですね。
ありがとうございました。
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