- 2015-06-21 (日) 16:35
- Fishing
初夏の季節。蝉しぐれの森、イワナの湖。
北海道は然別湖へミヤベイワナに逢う旅へ出かけました。
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完璧とまで言わなくとも、そこそこ納得のいくゲームをしたい。
釣りに限らずどんな遊びでもそうだが、ある時期を過ぎると理想を追い求めたくなる。
釣りが好きで、そこにカメラも加わると、綺麗な魚の写真を撮りたいと思うようになるのは、ごく普通の流れかもしれない。
ただ、本当に写真に撮りたいのは、その時、その場所で感じた空気というか、ノスタルジックな心象風景だと思う。
釣りの写真を見ると、行ったことがない湖でも、どこか懐かしく感じたりする。
それは、アングラー皆がココロに持つ、少年期の釣りという原風景のせいではないだろうか。
蝉しぐれの森、イワナの湖。
この湖のを知ったのは、大学で釣りサークルを作ってしばらくしてからのことだった。
北海道と言えば、大きなトラウトが沢山釣れるイメージがあったのだけど、然別湖で気になったのは魚の大きさではなく、その美しさであった。
発想から数年を経て、然別湖への急遽の遠征を決めたのは、気まぐれだったかもしれない。
木曜日の午後、仕事を早々に切り上げ、慌てて成田から新千歳への飛行機に乗った。
出発の成田空港第3ターミナルは駅から遠く、重い荷物を背負った後で飛行機ではほとんどを寝て過ごした。
札幌で少し休憩をしてから、そのまま車で鹿追町を目指す。
ちょうど早朝の6時ごろに到着した然別湖は、思っていたのとは少し違った雰囲気の湖だった。
湖への路は舗装されていてアクセスは容易だったし、湖畔のボート桟橋や観光船が走っているのことからも、
しっかり人の手で管理されていることが伺えたからだ。
ここ、然別湖は近年では『グレートフィッシング然別湖 特別解禁』というフレーズで知られている。
都内の釣具屋でも、ポスターを見たことをある人も多いと思う。
一度、湖に入れば、そこは自然そのまま。然別湖にはミヤベイワナがいる。
ミヤベイワナは、1万年以上前の火山活動によってこの地に陸封されてから、独自の進化を遂げてきた固有種。
今回は、ボートと陸からミヤベイワナを狙う旅となった。
1万数千年前の火山活動によって河川が堰きとめられ、陸封されたミヤベイワナは厳しい自然環境の影響を受け、プランクトンを餌とする魚として独自の進化を遂げたと考えられています。プランクトンを効率良く補食するために、エサを濾すエラの部分のサイハと呼ばれる器官が細くなっていることを発見した宮部金吾氏の研究グループの名前を頂いて、大島正満氏が、「ミヤベイワナ」と命名。オショロコマの亜種として位置づけられました。
然別湖に棲息するミヤベイワナは大きく分けて3色(グリーン、ブラウン、ブルーバック)の固体色があります。なかでもエメラルドグリーンに彩られた魚体にはピンクやオレンジの斑点が散りばめられとても美しく「湖の宝石」と言われています。(グレートフィッシング然別湖webより)
初日は晴天で、気温も上がった。
ミヤベイワナを釣るときに重要になってくるのは適正水温で、だいたい12℃がミヤベイワナの好む温度帯と言われている。
だから、晴れれば魚のレンジが下がり、逆に雨や風が吹くとレンジが上がる。
ボートは手漕ぎなので、ゆっくりと進みながらだいたい、水深4~5メートルレンジをスプーンで探ることにした。
ディープレンジで最初に釣れてくれたのは、ブラウンバックのミヤベイワナ。
サイズは30cm少しだが、コンディションの良い♂の一尾だった。
ミヤバイワナが好む一定のレンジ帯でも、シャローよりにはブラウンバック、ディープに進むにつれて、ブルー、グリーンと色も深くなっていく。
グリーンバックがどうしても人気なのだけど、僕は、このブラウンバックも美しいと思う。うん。
それは当たり前の事なのだけど、写真を撮るといつもそう思ってしまう。
朱色の斑点が散りばめられた、魚の側面。
そして何より魅かれたのは、切れ長に透き通ったヒレであった。
個体差はあるものの、ミヤベイワナは総じて他のイワナに比べると、ヒレが大きく、長い。
冷水を好む魚は決まって顔が引き締まっている。
ネイティブのトラウト。
リリースすると、一目散に太陽光の届かない深場へと戻っていった。
ミヤベイワナは、やはり光を嫌う傾向が強いのだと思う。うん。
季節の歩みというのは、人が感じる以上に早い。
数週間前までは、まだ氷が残ってた湖も、今はすっかり緑に覆われている。
幾つかの岬をボートでまわると、水生昆虫のハッチを見つけた。
小型のフローティングミノーで狙うも、どうもドライフライには適わない。
再度、ミドル、ディープレンジをボートで流すことにする。
ブラウンの次は、ブルーバックがバイトしてくれた。
厳密にブルーバックの個体とグリーンの個体を区別するのは難しい。
けれども、後から振り返ってみると、これ位の色合いがブルーだったのだと思う。
これも8gのスプーンで、おおよそ水深3,4メートルを流していたときにバイトした。
水深3,4メートルで8gというのは、重く感じる人もいるかもしれない。
事実、僕の好きな木崎湖なんかでは、もっと深い水深をもっと軽いスプーンでやったりする。
一方で、風の影響を強く受ける然別湖では、この位の重さがないと逆に厳しい。
ヒレの大きさは、魚の居る深さに比例して大きくなるのだろうか。
ブルーバックの魚には、切れ長の個体が多かった。形も独特、すっかりこのヒレに魅了された。
1日目はだいたい、ディープエリア中心にスプーニングで通した。
釣れたのは10匹少しだったけれど、そのうち大半がブラウンバックで、残りはブルーバックのミヤベイワナ。
前日にほぼ完徹だったこともあり、速めにボート桟橋に戻った。
写真は特別解禁中に、毎日開かれている事務局。ここからボートが出て、ここへボートが戻る。
然別湖では遊漁の際、アングラーは、釣獲資源調査を請け負うことになっている。
目的は、釣りによるミヤベイワナ等の尾数調査を実施し、個体数の把握を行い、適正尾数に向けた調整を施し資源の維持・安定化を図ること。
なるべく詳細に記入してほしいとのことで、ミヤベイワナの釣果を記入していく。
晴れたおかげで全体的に釣果渋いものの、魚は湖全体でコンスタントに釣れている様子。
ミヤベイナワのレンジは、思っていたよりも浅めで、3メートル前後が釣れているとのこと。
明日は雨になるかもしれない。
夕暮れから曇り始めて、夜には小雨になっていた。
明日は、もっとシャローでミノーイングをしようと決めた。
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